シネマ一刀両断

面白い映画は手放しに褒めちぎり、くだらない映画はメタメタにけなす! 歯に衣着せぬハートフル本音映画評!

電撃大外刈が決め手となり、まさしが勝った。

あいよーん。12日ぶりの更新がまたしても随筆という、映画評を待つ者へのしたたかな裏ぎり。

このままシネトゥは随筆ブログとなってしまうのか? それともならないというのか!?

そんなわけで、過去にmixiで書いた軍事エッセイ「電撃大外刈が決め手となり、まさしが勝った。」を発表します。豪華リミックスバージョンです。

 

小生の部屋のテレビはもっぱらDVDを再生する用途のみに機能を終始しているので、チャンネルは常にビデオ2に合わせており、が為にDVDを再生していないときはテレビの電源が入っていようが入っていまいが画面は真っ暗で、たまに「もしかして昨日からテレビ点けっ放しになってる…?」と思ってすごくドキドキするときがあり、んなときゃあテレビの電源ランプを確認して、赤く光っていたらテレビは点いていない、何も光ってなければテレビが点いてる、と判断して各自テレビライフを満喫すればいいんじゃないかなぁ、といったメーカー側のやさしい配慮に基づいたシステムが導入されているのだけど、小生は昔からサインの意味を間違えるという癖(へき)があり、例えばこのテレビの場合だと、赤いランプが灯ってなければテレビが点いてるというサインなのに、赤いランプが灯ってなければテレビの電源も消えてる状態だと勘違いし、点けっ放しになってるテレビを消したと思い込んで「じゃあ大丈夫だぁ」などとうそぶいたのちパソコンでドーベルマンの画像を明け方まで打ち眺めるなどし、数日後、先月の電気料金の明細を見て、あまりに馬鹿げた高額請求に目ン玉が前方に飛んで身の破滅、みたいなことがある。

 

これだけならまだよいが、ファミレスのドアのPULLとPUSHを間違えて、「PULLをして下さい」と合図されてるのに、アホの子みたいにいつまでもPUSHをし続けて「建てつけの悪い店だなぁ。もしかして営業してないのかなぁ」といって飲食を諦めたり、禁煙マークを喫煙マークと勘違いして武器工場でマルボロ吸って作りかけのウージーを170丁爆発させたりと、どえらい惨事を起こしてきた。

また、遠くにいる友人に「こっち、こっち」と手をクイクイされたが、反対に「おまえなどあっちに行け」と勘違いし、勝手に嫌われたと思い込んで二泊三日の傷心旅行に出たこともあった。

しかし、何にも増して間違えやすいのは信号である。赤は止まれ、青は行け、黄色は行けるなら行っとけ、というサインが、たまに混乱して、青は止まれ、赤は行けと勘違い。「やた! 赤だ!」っつってマッスルカーやデロリアンがびゅんびゅん走る道路を笑顔で渡ってランボルギーニに轢かれて「痛ギーニ」と鳴いたり、あるいは、青は止まれ、赤は止まれ、黄色も止まれ、と勘違いしてひねもす信号の前で待ち続け、暇なのでイルカの「なごり雪」をウクレレで弾き語りする、みたいなことをしているので、こんなことがしょっちゅうあると人間生活がままならぬ。サリーに嫌われちゃう。

 

ならばということで、もう街中のあらゆるサインを一切見ない、という強行策に出た。なまじサインなど見るから意味を勘違いするのであって、ハナから見なければ勘違いすることだってないじゃないか、なんて頭のかしこい判断をする僕なんだ、というリロンである。

そう決意した小生。街に繰り出すべく、自部屋を出てマンションのエレベーターのボタンを押したが、一向にエレベーターがやってこない。工事のおっさんが頭を下げているイラストの端に「ただいまエレベーター故障につき階段をご利用ください」という文字がチラッと見えた気がしたが、見ない、見てない、すべてのサインを無視すると決めたのだ。小生とすれ違った住民は「どうしてこいつは故障したエレベーターの前で腕組みして仁王立ちしてるのかしら。いちびりか?」という怪訝な顔をしていたが、ふっ、それすら無視するね。今の私は鉄壁だ。そしていちびってもいない。

意地を張ってサインを無視し続けた結果、自分はかれこれ一週間くらいマンションに閉じ込められている。そろそろ警察の人にSOSのサインを出したいが、サインを無視すると決めた手前、ばつが悪い。もうすぐ兵糧が尽きそうだ。セイユー、セイミー。

 

~今日の一枚~

たのしい冬。

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