シネマ一刀両断

面白い映画は手放しに褒めちぎり、くだらない映画はメタメタにけなす! 歯に衣着せぬハートフル本音映画評!

アラビアの女王 愛と宿命の日々

途方もなくスペクタクルな「砂漠でラクダ乗り回し映画」。 2015年。ヴェルナー・ヘルツォーク監督。ニコール・キッドマン、ジェームズ・フランコ、ロバート・パティンソン。 イギリスの裕福な家庭に生まれ、オックスフォード大学を卒業したガートルード・ベ…

スキップ・トレース

誰かが使った後のティーバッグで紅茶を淹れてるだけの出涸らし映画。 2016年。レニー・ハーリン監督。ジャッキー・チェン、ジョニー・ノックスビル、ファン・ビンビン。 香港のベテラン刑事ベニー・チャンは、相棒ユンを殺した疑いのある香港の犯罪王ヴィク…

セールスマン

観る者に自己嫌悪を強いるワルハディ渾身の凡作。 2016年。アスガー・ファルハディ監督。シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリシュスティ、ババク・カリミ。 小さな劇団に所属し、アーサー・ミラーの戯曲『セールスマンの死』の舞台に出演している役者の夫婦。…

ぼくの美しい人だから

身分違いの恋を描いたヘッドライト壊れっ放し映画。 1990年。ルイス・マンドーキ監督。スーザン・サランドン、ジェームズ・スペイダー、キャシー・ベイツ。 広告会社に勤務する27歳のマックスは、友人のバチェラーパーティの後、家に帰る気になれず立ち寄っ…

リュミエール!

恍惚のリュミエール108連発! 2016年。ティエリー・フレモー監督。ドキュメンタリー映画。 「映画の父」と称されるリュミエール兄弟が遺した膨大な作品群からセレクトした映像で構成された、リュミエール兄弟へのオマージュ作品。1895年12月28日パリ。ルイ&…

キングスマン: ゴールデン・サークル

『キック・アス』の魔法は二度かからず。贅肉だらけの鈍重作。 2017年。マシュー・ヴォーン。タロン・エガートン、コリン・ファース、ジュリアン・ムーア。 イギリスのスパイ機関キングスマンの拠点が、謎の組織ゴールデン・サークルの攻撃を受けて壊滅した…

質屋

取りつく島もないロッド爺さんの話しかけられてもドン無視映画。 1964年。シドニー・ルメット監督。ロッド・スタイガー、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ブロック・ピータース。 ニューヨークで質屋を営むユダヤ人のソルは、ナチの強制収容所で妻子を…

婚約者の友人

底意地の悪いだまし絵のような反転劇 2016年。フランソワ・オゾン監督。ピエール・ニネ、パウラ・ベーア、アントン・フォン・ルケ。 1919年、ドイツ。婚約者フランツをフランスとの戦いで亡くしたアンナは、フランツの両親と共に悲嘆に暮れる日々を送ってい…

白鯨との闘い

キャプテン・アメリカとアイアンマンが揉めてる間にソーが海でたゆたっている激痩せ虚脱エンターテイメント。 2015年。ロン・ハワード監督。クリス・ヘムズワース、ベンジャミン・ウォーカー、キリアン・マーフィ。 1819年、一等航海士オーウェンと21人の仲…

バケモノの子

喋りまくりのなんちゃって『白鯨』爆裂がっかり映画。 2015年。細田守監督。アニメーション作品。 人間界「渋谷」とバケモノ界「渋天街」は、交わることのない二つの世界。ある日、渋谷にいた少年が渋天街のバケモノ・熊徹に出会う。少年は強くなるために渋…

悲しみが乾くまで

複雑なりき、未亡人心。 2007年。スサンネ・ビア監督。ハル・ベリー、ベニチオ・デル・トロ、デビッド・ドゥカブニー。 愛妻の夫を突然失ってしまったオードリーは、夫の親友でヘロイン中毒から立ち直ろうと苦しんでいるジェリーに、寂しさを紛らわせるため…

フローズン・グラウンド

すべて「製作側の都合」だけで出来たポンコツ・スリラー。 2013年。スコット・ウォーカー監督。ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、バネッサ・ハジェンズ。 1983年、米アラスカ州アンカレッジ。娼婦のシンディは、ボブ・ハンセンという男性客にモーテ…

クロコダイルの涙

思わず日曜日の午後を見計らってブルーな顔で溜息をつかずにはいられないジュード・ロウの美貌。 1998年。レオン・ポーチ監督。ジュード・ロウ、エリナ・レーヴェンソン、ティモシー・スポール。 青年医師スティーヴンは、自分を愛してくれる女性の血を吸わ…

ストロボ・エッジ

三半規管ムチャムチャのヒロインが核戦争後の日本でイヤホン分け合って「愛唄」聴く話。 2015年。廣木隆一監督。福士蒼汰、有村架純、山田裕貴。 恋愛経験のない高校1年生・仁菜子は、帰宅途中の電車の中で、学校中の女子の憧れの的である同級生・蓮と知り合…

現代女優十選

先日の『古典女優十選』を読んでくれた方に、深く、浅く、ご御礼申し上げます。 クソ昔の女優ばっかり自己満足みたいに取り上げて、「つまんね、この記事。そろそろ長文に疲れてきたから結果だけチェックしようかな」と思い始めた読者様の心身の摩耗を顧みず…